財団法人 日本クリスチャンアカデミー
   
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機関紙「はなしあい」
 
第479号 2006年11月号
[主な内容]

* 巻頭言 私と開発教育と関西セミナーハウス
  財団評議員 金山 顕子

*関東活動センター
  ●宗教対話プログラム
   愛国心は強制すべきか   
   〜教育基本法改定とこころの自由侵害を問う〜
  2006年9月28日(木)

*関西セミナーハウス活動センター
  ●第3回 修学院キリスト教セミナー
   「今こそ平和を作る〜ヨナの船出〜」
   小中陽太郎さん
  2006年8月25日(金)〜26日(土)

  ●第2回開発教育セミナー
   「コンビニから世界が見える」
  2006年9月9日(土)〜10日(日)

*2006年度第2回理事会開催 
   

プログラム案内他


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私と開発教育と関西セミナーハウス
金山 顕子(財団評議員)

 まさか巻頭言を書く日が来ようなんて思いもしなかった。セミナーハウス歴17年の私に、アカデミー開設以来ご尽力されてこられた方々とともに語れることがあるとすれば、ずっとハウスに癒されてきたという感謝の念だけである。
 初めて関西セミナーハウスを訪れたのは、平田哲所長(当時)が力を入れていた開発教育セミナーの2年目の時だった。そこで私は、日本企業が出資したフィリピンの精錬工場での"足尾鉱毒事件"と、花嫁、ダンサーとして来日したアジアの女性たちへの暴力・搾取を知った。南北問題の克服なしには人権・平和・環境等の地球的課題の解決はありえないと考えていた私は、青年海外協力隊等への参加を希望していたが、フィリピンでの調査を日本企業にぶつけたり、外国人のための"駆け込み寺"を運営したりするNGOの方々のお話に、問題は先進工業国側、日本にあること、そして日本でできる国際協力があることに気づいた。以来開発教育は私の人生のテーマとなり、運営委員としてセミナーに関わることになった。その縁で、ハウスの運営委員もお引き受けした。セミナーハウスがなくなったら、この豊かな学びの場を失うかもしれないという危機感があったからである。
 開発教育セミナーは、土曜の午後、夜、日曜の午前の3セッションを、1泊2日で年6回開く。これがまさにアカデミーの"はなしあい"の精神に合致する。半日の単発セミナーでは講師の話を聞くばかりになるが、参加者同士が食事を共にし、夜の交流会でお酒も交えながら語り合うことで、鎧甲をはずし、次に会った時には同窓生のような親近感を持つようになる。勤め初めの頃は、よく愚痴を聞いてもらった。こういう他愛もないおしゃべりに慰められ、尊敬する方々の言葉に勇気をいただいた。比叡山を仰ぎながら下界からやってくると、大会議室の窓に映る新緑や紅葉に潤され、廊下を歩くと心に迫る絵画に浄化され、趣のあるファブリックの部屋で非日常を味わいながらホッと一息ついた。比叡の湧水のおかげもあって、食事もおいしかった。今でもゼンマイの炒め物がなつかしい。 
 加えてセミナーハウスには茶室と能舞台という文化財がある。清心庵で一服すれば、燭台に照らし出される「夜咄し」の茶事がいかに幻想的で他にはないすばらしさか想像していただけるだろう。豊響殿は、豊臣秀吉の300年祭が豊国神社で催された際に名だたる能役者が演じた舞台で、そこで能以外の研修もできるなんてもったいないことである。大切にしたい。そしてもっとセミナーハウスを知ってもらいたいと思う。
 日頃は高校の社会科の教員をしており、気持ちはあっても事務局機能をこなすことはできない。だからセミナーハウスが開発教育研究会の事務局を担ってくださることは本当にありがたい。開発教育はハウスに育てていただいた。そしてこのような自主的な研究活動を支援することがまた、ハウスの存在意義ではないかと手前味噌ながら思う。セミナーハウスが"基地"と呼べる集まりが、たくさん生まれればと思う。できればそれは運営委員会方式で、核となるメンバーが育っていくのがいい。頭と心と体で気づく参加型学習がいい。アメニティ度抜群のセミナーハウスでこそ、くつろぎながら対話を深めるアカデミックな空気があると思うから。(関西運営委員・府立桃山高等学校教諭)

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