財団法人 日本クリスチャンアカデミー
  
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機関紙「はなしあい」
 

第494号 2008年5月号


[主な内容]


巻頭言:イン・セミの復活を ― 財団理事・関東運営委員 戒能 信生

 

*関西セミナーハウス活動センター

   ●2008年度第1回修学院キリスト教セミナー 
       「建築家ヴォーリズの真の目的」


*関東活動センター

   ●宗教対話プログラム
      「宗教対話から何を学んだか−現在の立場に辿り着くまで−」


*財団法人日本クリスチャンアカデミー2008年度事業計画

*財団法人日本クリスチャン・アカデミー2008年度収支予算

*2008年度関東活動センター
 はなしあい『対話』プログラム

*2008年度関西セミナーハウス活動センター 
 活動計画

*プログラム案内 他



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イン・セミの復活を
財団理事・関東運営委員 戒能 信生

   私の神学生時代には、インターセミナリー・カンファレンス (通称イン・セミ)という各神学校の交流プログラムがあった。確か1968年まで続いたはずで、日本基督教団の関係神学校だけでなく、カトリック神学院やその他の教派の神学校も参加していた。毎年5月の連休の前後、1泊2日の日程で、各神学校もち回りで行われていたように記憶する。神学生たちによる自主的な運営で、当番校の学生委員たちは、宿泊の手配や、交流プログラムの準備に大わらわだった。各神学校の花形神学者 (?) たちによる神学シンポジウムには、最盛期には200名以上の参加があったし、親睦を目的とした神学校対抗ソフト・ボール大会などもあって結構盛り上がっていた。なにより自分の所属する神学校以外の学生たちと出会い、交流できることが最大の魅力だった。
 神学校というところはある意味でとても狭い世界で、授業とアルバイト、そして寮生活で自己完結してしまう部分が確かにあった。だからイン・セミでの出会いはとても新鮮で、他の神学校の学生たちからいろいろな刺激と影響を受けたように思う。牧師になってから、時折 「イン・セミの時にお目にかかりましたね」と声をかけられることもあった。1969年当時の政治状況の中で、党派問題を理由に解体してしまったが、時折、平和な時代のイン・セミのことを懐かしく想い出すことがある。
 一昨年、京都で行われたアカデミーの東西活動委員会の合同部会で、このイン・セミを復活してはどうかという提案があった。各教派の壁や神学校の枠組みを越えて、次代のキリスト教界を担う神学生たちに出会いと対話の機会を提供してはどうかというアイデアである。末だプログラムの詳細は詰められていないが、来年3月、とりあえず2泊3日の日程で、各神学校から推薦された数名ずつの神学生たちによる合宿形式の交流プログラムを計画している。このようなプログラムこそ、「対話」 を目的とするクリスチャン・アカデミー本来の趣旨に適っていると思う。ぜひ各神学校の協力を得て実現したいものである。
 もう一つ、私自身は活動委員会の中の 「宗教対話チーム」 に属しているが、他教派や他宗教との対話の意味を改めて考えさせられている。宗教対話をいくら重ねても、現実の教会は容易に変わらないし、どれだけメリットがあるのかという疑問についてもよく聞くことがある。しかし私自身の経験として、他教派や他宗教の人々と話し合うことによって、自分の中に潜む独善主義に気づかされて来た。とりわけ現在の宗教状況が、従来の 「保守と革新」 という対立に代わって、「原理主義と自由主義」 の対立構造に移行しつつあるという印象をもっている。とりわけ、「ファンダメンタリズム」 が宗教用語から政治用語に転化して新しい様相を帯び始めると、最早「リベラリズム」 はその対抗軸にもなり得なくなっている(つまり、「原理主義」 に対抗するためには、リベラルの側も原理主義的にならざるを得ないという 「新自由主義」 の横行である。
 このような状況のなかで、対話の必要性はさらに重要になるはずである。敢えて言えば原理主義的な独善主義から脱却するためにも、開かれた対話が求められていると思うアカデミー運動の現代的な必然性はそこにあるのではないだろうか。  (日本基督教団東駒形教会牧師)

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